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評価:
霜月かいり
芳文社
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(2011-11-29)
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JUGEMテーマ:
BL漫画あらすじ:カフェショップ店員のセビィは夜道で突然、吸血鬼ホーネットに無理矢理お持ち帰りされそのまま身体を重ねてしまった・・・。以来、恋に堕ちたホーネットが毎日セビィの職場に通いつめるように。最初は抵抗していたセビィだったがホーネットの健気な態度に次第にほだされ始めて・・・!?
こんな作家さんいるの私知らなかった。表紙の絵が超美麗だよ〜。ファンタジーものは、圏外というか興味の対象になったことが今までなかったので未知の世界だったけれど、吸血鬼ものはありですな^^
*以下、ねたばれ的な*
一枚絵でみると超美麗な絵を描く作家さんですが、漫画になるとキャラの表情がちょっと硬めで、なんだかちょっと違和感感じる絵柄でちょっとそれが残念でした。
セビィがお持ち帰りされたときは、セビィが受けっぽかったけれど、付き合い始めてからはホーネットが受けっぽい。っぽいっていうのは、そういう絡みが割りと抽象的でいまいち具体性に欠けるせいかと。私はリバ平気な人間なんだけど、どっちが受けか攻めかでカップリングの関係性とかそいうものの妄想具合が変わるタイプなのではっきりして欲しかったかなー。
ホーネットは吸血鬼のくせにまさかの人血アレルギーで人間の血が吸えないんだけど、精液なら大丈夫で、精液もホーネットのエネルギーになるんだって。だからお持ち帰りの時とお付き合い後とで受け攻めが逆転したのかも。だとしたら本来はセビィが受けだったのかな。そういう風に考えると、それはそれで妄想が広がって、これは1つの萌え要素かもしれないと思った。そして、ホーネットがセビィの精液からエネルギーをもらうために、受けのポジションに甘んじているとしたら、毎回中田氏されているのだろうか。。。愛を貫くのって大変ですね。
まぁ、でも、ホーネットはそういう設定を抜きで受け臭かったですよ〜。吸血鬼でだいぶ年食ってるのに、かわいらしい性格にどこか儚げな雰囲気。これはどこからどう見ても受け臭いだろう。そして健気。人血吸えないから、なんかようわからんロン毛の吸血鬼に血を分けて貰ってるんだけど、ちゅーしたり、もしくはそれ以上しなくてはいけないから、セビィに義理立てして血を分けて貰うのを控えてるんだよー^^
人じゃなくなってから気が遠くなるくらいの月日が過ぎていたら、寿命の短い人間たちの持っている常識とかそういうのは、くだらなすぎてどうでもよくなってくるんじゃないでしょうか。なのにホーネットは愛するセビィのために、ちっぽけな人間のモラルに合わせるのさ。これも愛のなせるわざ。年上(そういう次元じゃない)の健気受けっていですね。 普段はかわいらしいのに、時々見せる人外っぽさとか、大人の余裕(そういう次元じゃない)に、「ああやっぱりホーネットは吸血鬼なんだ」ってなって、またそれがイイ!
総評としては、吸血鬼もののポイントをしっかりおさえた作品でした。永遠を生きるものと人間との定めとか。そういうのきっちりおさえてた。でもいまいち萌え萌えしきれなかったかな〜。1つ1つのエピソードがさらっとしすぎていて切なさ成分が足りないせいかも。吸血鬼ものは切なさ重要でしょう!