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評価:
たうみ まゆ
ソフトライン 東京漫画社
¥ 650
Amazonおすすめ度:
丁寧に育てて欲しい作家さん
意外性があって面白かったです!
魅力的な作品です。
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あらすじ:とある不良グループに熊田と大川という男がおりまして、この熊田、元落語家という経歴を持つ、飄々と掴みどころのない奴で方や大川は、まるで日本語の通じない非常に頭の悪いヘタレでございます。この二人が自分たちの「居場所」を求め、人生だの恋だのと傍迷惑に繰り広げる可笑しくもジンとする、そんな一席でございます。
表題作の「隅田川心中」の他に、よくある大正ロマンな悲恋ものやさわやか青春近親相姦ものなど、胸にしみこむ切なさ成分過多な作品群の中に、アイドル女装ものというドタバタラブコメ(死語)成分がちょっぴり入った非常に陰陽のバランスがとれた短編集。でも気持ち切なさ成分多めー!!
ほんとね。どの話も読んだ後、切なさが胸にしみこんできゅう〜っとするのに、なんだかほっこりするぜみたいな、私、スイーツ(笑)になっちゃうんだけどね、だけどね、なぜか萌えないんだよね〜。胸にしみこむせつなさと萌えは違うものなのです。
だけど、萌えはそこらにおいて、表題作の「隅田川心中」はみんなに読んでほしいと思った。隅田川心中の熊田と大川は性別とか超えてたぶんお互いの足りないところを補うというか、そういうある種運命的な関係なんだと思う。大川は確かに馬鹿だしヘタレかもしれないけど、本能という部分では非常に鋭いよ。そして実はそんなにヘタレじゃなくてものすごく実はかっこいいんじゃないかと思う。だから熊田は大川に救われるんだろうなーって妄想。そういうわけで、この話は萌えとかこころのちんことか、そんなの忘れて読んでほしい。
でも萌えないから☆3ツ